重要な会計方針等
1.有価証券の評価基準及び評価方法
売買目的の有価証券については時価法(売却原価は移動平均法により算定)、満期保有目的債券については償却原価法(定額法)、その他有価証券のうち時価のあるものについては、時価法によっている。
なお、その他有価証券の評価差額については、全部資本直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定している。
2.たな卸資産の評価基準及び評価方法
先入先出法による原価法によっている。
3.固定資産の減価償却方法
法人税法の基準を採用し、定額法により行っている。なお、減価償却累計額は次のとおりである。
有形固定資産 2,607百万円
福祉事業資産 29,775百万円
4.引当金等の計上基準
(1) 貸倒引当金
貸倒引当金は予め定められている自己査定基準に則り、次のように計上している。
まず、当事業団の信用格付制度により貸付先を17段階に区分し、更にそれらを金融庁の「預金等受入金融機関に係る検査マニュアル」に規定する、正常先・要注意先・破綻懸念先・実質破綻先・破綻先に区分している。
正常先・要注意先に相当する債権については、過去の一定期間における実績を踏まえた予想損失率に基づいて引き当てている。
破綻懸念先については、個々の債権ごとに担保による回収可能見込額を控除した残額に、過去の一定期間に実質破綻先・破綻先となった割合等を乗じた額を引き当てている。
実質破綻先・破綻先については、個々の債権ごとに担保による回収可能見込額を控除した残額を引き当てている。
(2) 退職給付引当金
役員及び職員の退職給付に備えるため、当期末における退職給付債務の見込額に基づき、必要額を計上している。
a. 採用している退職給付制度の概要
当事業団は、退職金制度については、退職一時金制度を設けている。厚生年金基金には加入していない。
b.退職給付債務に関する事項
(単位:百万円,百万円未満切捨)
| 区分 | 平成15年3月31日現在 |
| 退職給付債務 | 9,442 |
| 未積立退職給付債務 | 9,442 |
| 会計基準変更時差異の未処理額 | 0 |
| 未認識数理計算上の差異 | 0 |
| 未認識過去勤務債務 | 0 |
| 貸借対照表計上額純額 | 9,442 |
| 退職給付引当金 | 9,442 |
c.退職給付費用に関する事項
(単位:百万円,百万円未満切捨)
| 区分 | 自 平成14年4月 1日 至 平成15年3月31日 |
| 勤務費用 | 183 |
| 利息費用 | 734 |
| 過去勤務債務の費用処理額 | 0 |
| 数理計算上の差異の費用処理額 | 352 |
| 会計基準変更時差異の費用処理額 | 0 |
| その他(臨時に支払った割増退職金等) | 0 |
| 退職給付費用 | 1,270 |
d.退職給付債務等の計算の基礎に関する事項
| 区分 | 平成15年3月31日現在 |
| 割引率 | 1.1% |
| 退職給付見込額の期間配分方法 | 期間定額基準 |
(3) 賞与引当金
役員及び職員に対して支給する賞与の支出に充てるため、翌期賞与支給見込額のうち当期対応分を計上している。
(4) 支払準備金
短期給付額(医療給付)の支払いは、受診から2箇月遅れで支払い、掛金を1箇月遅れで収入するため、決算時点では2箇月分の債務と1箇月分の債権があることになり、この差1箇月分の支払いに備えるため、当該事業年度における短期給付額の1/12に相当する金額を計上している。
(5) 特別修繕引当金
宿泊施設の大規模な修繕に備えるため、翌年度以降に予定される修繕費相当額の範囲内で計上している。
5.その他の重要な事項
(1) 消費税等の会計処理方法
消費税及び地方消費税の会計処理は税込方式によっている。ただし、福祉事業のうち収益事業に該当する医療事業及び宿泊事業にかかるものについては税抜方式によっている。
(2) 延滞債権額
長期貸付金のうち、延滞債権額(弁済期限を6箇月以上経過して延滞となっている貸付けの元金残高額)は、8,477百万円となっている。また、福祉事業として実施している貸付金のうち、延滞債権額(弁済期限を6箇月以上経過して延滞となっている貸付けの元金残高額)は、加入者貸付金251百万円、特殊住宅貸付金17百万円となっている。
6.キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、現金、普通預金、通知預金、定期預金、譲渡性預金、郵便振替預け金及び容易に換金可能な短期投資からなっている。
現金及び現金同等物の期末残高と民間企業仮定貸借対照表に掲記されている科目の金額は以下の通りである。
| (平成15年3月31日現在) | |
| 現金・預金 | 371,414百万円 |
| 現金 | 77百万円 |
| 普通預金 | 67,981百万円 |
| 定期預金 | 294,642百万円 |
| 譲渡性預金 | 8,700百万円 |
| 郵便振替預け金 | 13百万円 |
| マネー・マネージメント・ファンド (流動資産の「有価証券」に含まれる) |
9,369百万円 |
| 現金及び現金同等物 | 380,784百万円 |
7.機会費用の計上基準
政府出資に係る機会費用は、当期の期末政府出資金残高に、決算日より直近の10年国債利回り(0.700%)を乗じた額を計上している。
〔備 考〕
○ 決算に計上している責任準備金の扱いについて
(1)「特殊法人等に係る行政コスト計算書作成指針」によると、特別法上の引当金、準備金の取扱いは次のように示されている。
a. 特殊法人等の設立法又は同法に基づく政省令等により、特殊法人等の特性等から引当て又は積み立てることとされている引当金等については、行政コスト計算書の前提となる仮定貸借対照表及び仮定損益計算書に計上しない。
b. 民間企業と同様に、本来の引当金の要件を充たしているものについては、負債性の引当金として計上することができる。
(2) (1)aに関して
日本私立学校振興・共済事業団(以下「事業団」という。)の責任準備金については、事業団の財務及び会計に関する省令第24条に「事業団は、毎事業年度末日現在で、長期勘定において、文部科学大臣が定める方法により算定される責任準備金を積み立てるものとする。」ことが定められている。責任準備金は借入金のような実現した債務ではないが、この規定に基づき、平成14年度の決算の財務諸表には責任準備金として5兆843億円を計上しているものである。
(3) (1)bに関して
私学共済年金の給付に要する財源は、運用収益、加入者及び雇用主からの掛金、国庫負担(基礎年金拠出金の1/3)で賄われることとなっており、事業団が法人として給付費用を実質負担するものではなく、民間企業の場合とは負債の性格が異なるものであって、本来の引当金の要件を満たしてはいない。
(4) 以上より、決算上の5兆843億円の責任準備金は行政コスト計算書の前提となる仮定貸借対照表及び仮定損益計算書には計上していない。


