中期目標等
日本私立学校振興・共済事業団の助成業務に関する平成16年度計画
平成16年3月31日 届出
日本私立学校振興・共済事業団法(平成9年法律第48号)第26条の規定により、平成16年3月31日文部科学大臣認可15諸文科高第842号による変更後の日本私立学校振興・共済事業団の助成業務に関する中期計画(平成15年10月2日文部科学大臣認可15諸文科高第475号)に基づき、平成16年度の業務運営に関する計画を次のとおり定める。
T 業務運営の効率化に関する目標を達成するためにとるべき措置
1 共通事項
○ 一般管理費等の節減
一般管理費及び人件費については中期計画の「中期目標期間の最後の事業年度において、平成14年度比で11%以上の効率化を図ること」を踏まえ、一般競争入札の積極的な導入による調達価格の削減や経費の節約と効率的執行を図る。また対前年度比1%以上の水準を目標に総費用縮減を図る。
2 補助事業
○ 交付決定時期の早期化について
文部科学省と配分方針等を協議し、早期に結論を得て「取扱要領・配分基準等」の改定・整備等を実施し交付決定時期を早める。
(参考) 本年度の交付決定時期は平成17年2月下旬予定
3 貸付事業
(1) 平成16年度償還分への取組みについて
@ 平成16年9月15日・20日償還分の対処
ア 振込期日の案内(払込通知書) 平成16年8月30日通知予定
イ 償還予定法人等 1,575法人等 (平成16年2月29日現在)
ウ 未償還法人等に対する督促
・ 電話による督促
(平成16年9月22日〜27日実施予定)
・ 文書による督促 (平成16年10月12日発送予定)
A 平成17年3月15日・20日償還分の対処
ア 振込期日の案内(払込通知書) 平成17年2月28日通知予定
イ 償還予定法人等 1,544法人等 (平成16年2月29日現在)
ウ 未償還法人等に対する督促
・ 電話による督促
(平成17年3月23日〜25日実施予定)
・ 文書による督促 (平成17年4月11日発送予定)
(2) 延滞債権への取組みについて
@ 新規滞納発生法人への取組み
電話・面談・出張等により現況を把握し、返済計画を相談・検討する。
A 滞納法人への督促
ア 文書による督促 毎月実施
イ 電話、面談による督促・現状把握 学校法人の計画返済の履行状況等に応じて実施
ウ 出張による督促 滞納状況に応じて実施
エ 所轄都道府県主管課からの現況把握 各都道府県の学校法人の滞納状況、返済履行状況等に応じて実施
B 平成16年度末のリスク管理債権の割合
平成16年度末の貸付残高に占めるリスク管理債権の割合を3.2%以下とする
4 受配者指定寄付金事業
受配者指定寄付金の配付に当たっては、厳正な審査を引き続き実施しつつ、審査手続きの見直し及び電算処理のマニュアル作成による事務手続きの効率化を図り、1件当たりの平均処理期間を3%以上短縮する。
5 学術研究振興基金事業
平成17年度学術研究振興資金の交付について、厳正な審査を引き続き実施しつつ、外部の選考委員が評価した点数に基づいた偏差値を算出し、直ちに各選考委員に通知して早期に評価点を確定することにより、平成17年度分の内示を平成17年3月10日までに行う。(平成16年度分の内示は平成16年3月11日)
6 教育条件・経営情報支援事業
(1) 私学データバンク構築のための総合的情報ネットワークの整備について
本年度は以下の取組みを行う。
ア 納付金一元化調査の実施(大学・短期大学・高等専門学校)
イ アに伴う学校法人が基礎調査様式を出力するための機能の追加
ウ 一元化調査項目の追加・拡大についての検討
(2) 私立学校へ提供する情報の充実について
学校法人等がインターネットを利用して、自法人等の財務帳票及び日本私立学校振興・共済事業団が系統別・地域別等に集計した財務帳票を直接出力することができる提供システム(私学データ作成システム)を充実する。
・ 教育研究条件分析表・分布図
・ 財務比率分析表・分布図
7 情報収集・提供・広報・普及啓発
(1) 情報収集及び情報提供の迅速化について
情報収集及び情報提供の迅速化を図るため、インターネット・電子メール・ホームページを積極的に活用する。
@ インターネット・電子メールの活用による情報収集
ア インターネットによる私立学校等に関する情報の収集
イ インターネットでの情報収集システムへのアクセス方法の改善
ウ 私立学校等との連絡のための電子メールの活用
A ホームページによる提供情報の電子化
ア 補助事業、貸付事業、受配者指定寄付金事業、学術研究振興基金事業、教育条件・経営情報支援事業に関する情報
イ 学校法人会計基準等
ウ 法令で公表が義務付けられている情報
(2) 学校法人が直接入力する学校法人基礎調査入力システムについて
@ 入力システムの改善
学校法人の利用の促進を図るため入力システムの改善を行う
A 入力システムの普及
ア 入力システム利用案内の送付
イ 入力システムの利用について「月報私学」への掲載
ウ 補助金事務担当者研修会及び出張時等での入力システムの利用案内
U 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成するためにとるべき措置
1 補助事業
(1) 補助対象経費や補助金の交付条件等の学校法人への周知について
@ 補助金事務担当者研修会の開催
・ 実施時期 平成16年6月〜7月
・ 実施会場 全国を6地区に分けて次の会場で実施
札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、福岡市
A 配分基準等のホームページでの公開
ア 取扱要領
イ 配分基準
ウ 特別補助配分基準
(2) 配分方法の見直しについて
補助金の配分方法のうち、以下の事項について見直しを行う。
ア 収入超過状況による調整の強化方法
イ 平成17年度以降の不交付となる定員超過率
ウ 高額給与調整に係る国立大学法人等の給与動向調査
エ 特別補助「留学生の受入れ」の厳格化
(3) 補助金の交付先・交付額等の新聞等への発表等について
@ 新聞等への発表等
平成15年度補助金について、額の確定結果に基づき、交付先・交付額等を発表する。
A ホームページでの公開
10月1日公開予定
2 貸付事業
(1) 貸付制度の見直しについて
@ 「特殊法人等整理合理化計画」(平成13年12月19日閣議決定)への対応
ア 貸付事業計画額の縮減
600億円(前年度当初計画額770億円)
イ 政策融資としての機能の点検を行い、その結果を平成17年度概算要求に反映させる。
A 貸付条件の見直し
財政融資資金からの借入条件の変更に合わせて、貸付条件を変更する。
(2) 貸付制度の周知について
@ 「私立学校のための融資ガイド」の配付
平成17年度版 平成17年2月配付予定(約7,000法人)
A 融資情報のホームページでの公開
ア 私立学校のための融資ガイド(平成17年2月更新予定)
イ 貸付額算出シミュレーション
ウ 返済額シミュレーション
エ 融資金利表(改定の都度更新)
オ 年間業務予定表
B 融資相談会の開催
ア 既設の学校等を対象とした融資相談会
・ 実施時期 平成16年5月
・
実施会場 全国を6地区に分けて次の会場で実施
札幌市、仙台市、東京都、大阪市、広島市、福岡市
イ 新増設の学校等を対象とした融資相談会
東京地区、東海地区、阪神地区、山陰地区及び九州地区の5地区において
10月に開催予定。
C 融資制度のパンフレットの作成
(3) 安定した貸付財源の確保について
@ 借入需要の正確な把握
ア 本年度の借入需要の把握
平成16年2月に実施した借入希望のアンケート調査により把握した学校法人等の借入希望額を、さらに融資相談会等による面談、学校法人との連絡を密にすることにより、借入需要額を把握する。
イ 平成17年度以降の借入需要の把握
平成17年度及び平成18年度の学校法人等の施設整備計画及び借入計画について、平成17年2月に借入希望のアンケート調査を実施して借入需要額を把握する。
A 安定した貸付財源の確保
本年度事業計画600億円の貸付財源
ア 長期勘定からの資金の融通
338億円
イ 私学振興債券
70億円
ウ 長期借入金
170億円
エ 自己資金等
22億円
(4) 貸付審査期間の短縮等について
@ 貸付審査期間の短縮
私学経営相談センターの保有するデータを活用して貸付審査の事前調査を行うことにより、資金交付の迅速化を図る。
A 提出書類の簡素化
現行の審査方針の見直し、借入申込書の記載事項、様式の見直しを行い、提出書類の簡素化を図る。
3 受配者指定寄付金事業
(1) 募金の取扱いの周知について
@ 「寄付金事務の手引」の配付
本年度の制度改正に伴い、「寄付金事務の手引」の改訂を行い、制度を利用する学校法人へ配付。
A 寄付金事務のパンフレット作成
学校法人及び会社等法人に対し、寄付金事務の案内のパンフレットを作成し、配付することによって制度の利用促進を図る。
B ホームページでの公開
寄付金事務の手引」の概要について6月までにホームページで公開する。さらに、制度改正に伴い、ホームページのQ&Aの項目を見直し、掲載する。
(2) ホームページでの公開について
受配者指定寄付金の配付先の学校法人名及び募金対象事業を審査決定次第毎月ホームページで公開・更新する。
4 学術研究振興基金事業
(1) 公募要領等の送付とホームページでの公開について
@ 公募要領の送付
平成17年度学術研究振興資金の公募要領を、大学、短期大学及び高等専門学校を設置する学校法人(645法人)へ送付する。(9月実施予定)
A 公募要領のホームページでの公開
公募要領の概要をホームページで公開する。(9月実施予定)
B 電子メールによる学術研究計画調書等の様式の送付
希望があった学校法人に対し、9月から実施予定。
(2) 学術研究振興資金選考委員会における審議について
交付に当たっては、客観性及び透明性の確保を図るため、外部の選考委員により構成される学術研究振興資金選考委員会において次のことを審議し、平成17年度の採択に反映する。
@ 公募方法の検討
A 各研究分野の委員による審査方法の見直し
B 研究の採択に関する重要な事項
(3) 選考委員の評価の次年度以降への反映について
交付対象事業についての各研究分野の外部の選考委員による評価の実施及び評価の反映の仕方について、学術研究振興資金選考委員会で審議する。
(4) 研究成果の普及について
@ 刊行物の発行
ア 「平成16年度学術研究振興資金研究概要」(6月実施予定)
イ 「平成15年度学術研究振興資金学術研究報告」(12月実施予定)
A 国立情報学研究所への登録公開
国立情報学研究所「民間助成研究成果概要データベース」への平成16年度学術研究振興資金採択研究の登録(9月実施予定)
B 「月報私学」への掲載
「月報私学」への平成16年度学術研究振興資金の交付先、交付額及び研究テーマ等の交付状況の掲載(7月号掲載予定)
C ホームページでの公開
平成17年度学術研究振興資金の交付先、交付額及び研究テーマ等の内示状況(3月実施予定)
5 教育条件・経営情報支援事業
(1) 経営診断・経営相談の実施について
@ 経営診断・経営相談の実施法人数
ア 経営診断実施法人数 3法人
イ 経営相談実施法人数 37法人
ウ さらに、経営困難に陥る直前と判断した学校法人からの申込みがあった場合には、上記に追加して経営診断・経営相談を行う。
エ また、学校法人から合併・分離等に関する相談があった場合には、必要に応じAアの私学経営相談員の助力を得て対応する。
A 経営診断・経営相談の内容充実と満足度
ア 学校法人の相談内容のうち特別な課題については、私学経営相談員として委嘱した公認会計士及び弁護士から専門的な知識を得て対応する。
イ 本年度に経営診断・経営相談を実施した学校法人を対象に、回答内容の的確性、提供資料の有効性等に関するアンケート調査を2月に実施する。満足度は70%以上とする。
アンケート調査の結果を基に平成17年度以降の経営診断・経営相談の改善を図る。
ウ 下記Bアのアンケート調査及び新聞雑誌等により得られた優れた教育条件あるいは経営改善の具体的事例を、現地訪問等によりさらに詳細に調査し、経営診断・経営相談に反映させるなど学校法人の参考に供する。
エ 経営診断・経営相談等に資するため、講師を招いて「私立学校の活性化に向けた勉強会」を、年6回以上実施する。
B 学校法人の経営改善事例等の調査収集及び発刊
ア 15歳人口の減少期における経営者の意識及び改善方策について、5年前の調査結果と比べるため、教育条件、募集対策、人事管理、経理・財務等の分野にわたり高等学校を設置する法人を対象としてアンケート調査を実施する。
同調査結果を研究分析し、その成果を報告書として刊行物にまとめ、2月末に発刊する。
イ 学生募集や法人経営に資するため、学校法人基礎調査のデータに基づき大学・短期大学の入学志願動向を研究分析し、その成果を「平成16年度私立大学・私立短期大学入学志願動向(速報)」として刊行物にまとめ、8月に発刊する。
C 行政機関の依頼に応じて行う学校法人の経営分析
ア 文部科学省の依頼に応じて、入学状況が不振となり経営困難に陥った学校法人、あるいは財政運営の適正を欠いて経営困難に陥った学校法人などの資金計画の実行可能性等について経営分析を行う。
イ 地方公共団体の依頼に応じて、アに準じて学校法人の経営分析を行う。
(2) 私立学校のニーズに合った情報の提供について
@ 私学データバンク構築のための総合情報ネットワークの整備
(前出「T
業務運営の効率化に関する目標を達成するためにとるべき措置 6 教育条件・経営情報支援事業」に記載)
A 活用度調査
私学サーバファームにおける情報提供システム(私学データ作成システム・学校法人情報検索システム・今日の私学財政閲覧システム)の活用度調査を4月に実施し、私立学校の必要としている新たな情報の把握を図る。
6 情報収集・提供・広報・普及啓発
(1) 公表資料のホームページでの掲載について
最新情報の提供を原則として公表と同時にホームページに掲載する。
ア 法令で公表が義務付けられている資料
イ 月報私学(以下組織規程の部制順)
ウ 事業団のあらまし
エ 行政コスト計算財務書類
オ 融資ガイド
カ 融資金利表
キ 私立大学等経常費補助金取扱要領・配分基準
ク 特別補助配分基準
ケ 私立大学等経常費補助金交付状況
コ 平成16年度入学志願状況
サ 受配者指定寄付金受入事業一覧
シ 学術研究振興資金採択状況
ス 学術研究振興資金研究課題一覧 など
(2) データチェック機能の一層の充実について
本年度はデータチェックマニュアルに基づき検索データの確実性の検証、個別法人等情報の特定防止などを行い、データチェック完了後3か月以内に更新する。
V 予算(人件費の見積もりを含む。)、収支計画及び資金計画
1 収益の確保、予算の効率的な執行、適切な財務内容の実現
新たな収入源の確保を図るため、刊行物販売等を推進する。
2 財務内容の管理・運営の適正化
総合的なリスク管理を行うことや債権の適切な回収を図ることなどにより、財政状態の健全性の確保及び収支状況の改善を図る。特に信用リスクについては、金融検査マニュアルに準じた自己査定基準による厳格な管理を実施する。
3 予算
4 収支計画
5 資金計画
W 短期借入金の限度額
短期借入予定なし
X その他主務省令で定める業務運営に関する事項
1 施設・設備に関する計画
施設・設備に関する計画なし
2 人事に関する計画
(1) 職員の専門的な能力の向上を図るための研修の実施
@ 私学経営相談センター職員が行う経営相談等の業務に資することを目的とした「私立学校の活性化に向けた勉強会」に、他の部署に所属する職員を参加させることにより、職員全体の専門的な能力の向上を図るための研修
ア 開催回数 6回以上
イ 研修講師 私立学校関係者等の外部講師
ウ 研修対象者 希望する職員
A 助成業務全般に共通した知識として必要な学校法人会計基準を理解する上で、最低限必要となる簿記研修
ア 対象人数 6人程度
イ 簿記専門学校が行う短期講習(1か月コース)
ウ 研修対象者 希望する若手職員
B 職員の資質向上を図り、業務遂行上必要な総合的知識の修得を目的とした内部研修の実施
ア 開催回数 8回程度
イ 研修講師 内部職員(当該業務に精通した者)
ウ 研修対象者 係長職を中心とし、その他希望する職員
C 現在就いている職位または将来就くことが予想される職位の職務と責任の遂行に必要な知識、技能等を修得させることを目的とした研修
ア 管理監督者研修
(ア) 実施期間 3日程度(集中的に行う)
(イ) 研修講師 外部講師
(ウ) 研修対象者 平成14年度以降における課長補佐職の昇任者
イ 係長・主任研修
(ア) 実施期間 2日程度(集中的に行う)
(イ) 研修講師 外部講師
(ウ) 研修対象者 平成14年度以降における係長相当職及び主任の各昇任者
D 新入職員に対して、ビジネスマナー等の修得及び各業務における職務の概要の修得を目的とした研修
ア 職員としての服務及び労働条件に関する諸規程の周知を図るとともに、配属先の職務に速やかに順応するための基礎知識の修得を目的とした研修(第一次研修)
(ア) 実施期間 採用直後(4日程度)
(イ) 研修講師 企画室、人事課職員及び外部講師
(ウ) 研修対象者 新入職員
イ 各業務における職務の概要の修得を目的とした研修(第二次研修)
(ア) 実施期間 採用後3か月経過後(3日程度)
(イ) 研修講師 管理職(各業務別の研修)
(ウ) 研修対象者 採用後1年未満の職員
(2) 現在行っている業務委託等の対象範囲を拡大し、より業務執行を効率的に行うために、業務量、業務の質及び組織の見直し等の検討を行い、必要なものから順次実施する。
(参考) 現在行っている業務委託について
ア 設備運転・ビル管理
イ 自動車運行
ウ 警備・受付
エ 給与計算処理
オ システム開発・管理・運用
(3) 人員配置の実施に当たっては、業務量及び職員の能力に応じ適正かつ計画的に行う。定期(春季・秋季)人事異動に際しては、平成16年度人事異動方針に基づき、職員の能力に応じ適正な人事配置を実施する。
(4) 文部科学省文教団体職員採用試験の活用について
ア 試験を早期に実施し、優秀な人材の確保に努める 5月30日(前年度7月27日)
イ 募集人員 若干名
ウ 全国の大学に募集要項を発送し、就職関連雑誌等へ求人広告を掲載し、応募人員の
増加に努める