中学校を卒業した者または中学校卒業者と同等以上の学力を持つ者を入学資格とし、５年間（商船に関する学科については５年６月）の教育を行う教育機関です。

　学校教育法では、高等専門学校の目的について、「深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成することを目的とする」とされています。高等専門学校は、制度上は、大学とは別個の教育機関であり、大学とは異なり「研究」を本来の目的としておらず、また、専門的な職業教育を端的に行うという性格があります。とはいえ、技術革新の目覚ましい今日において、優秀な技術者を養成する高等専門学校において教育内容を学術の進展にあわせるために必要な研究は当然行われています。また、技術者としての専門教育のみでなく、社会人として必要な教養としての一般教育も行うこととされています。

　大学や短期大学と同様に、高等専門学校の教育課程、学科等の組織、校地・校舎等の最低基準が国の高等専門学校設置基準で決まっています。卒業要件は、１６７単位以上（商船に関する学科については１４７単位以上）を修得することとなっています。

　卒業すると準学士の称号を得ることができます。

　高等専門学校を卒業すると、四年制大学への編入学や高等専門学校の専攻科への進学の道があります。また、高等専門学校専攻科への進学・修了後、独立行政法人大学評価・学位授与機構の審査に合格すれば、学士の学位を得ることができます。