ごあいさつ

 
                理事長

                        福 原 紀 彦   

 

 

 私立学校を設置する学校法人という仕組みは、社会のさまざまなリソースを活用して、未来を拓く人材を育成し科学技術を発展させ、歴史と伝統に支えられた建学の精神のもとに個性と多様性を発揮し、人類の持続可能性を支え続ける貴重な「叡智の結晶」です。令和7年4月施行の改正私立学校法は、そうした学校法人のガバナンスを強化して組織を強靱化し、私学の社会的価値を向上させる諸改革を果敢に進めるための制度基盤です。その上に、私学の価値と役割を人口減少期に再構築するべく、教育研究の質の向上、グローバル化、DXの推進、地域や社会との各種連携を促進して、今、あらためて私学の個性と多様性を発揮し、先人の経験のない状況のなかでも、知恵と勇気を出し合って改革を進めるべき時期を迎えています。

 日本私立学校振興・共済事業団は、私立学校の教育研究の充実及び向上並びにその経営の安定並びに私立学校教職員の福利厚生を図るため、補助金の交付、資金の貸付けその他私立学校教育に対する援助に必要な業務を総合的かつ効率的に行うとともに、私立学校教職員共済法(昭和28年法律第245号)の規定による共済制度を運営し、もって私立学校教育の振興に資する機関です。助成業務を拡充するため、私学事業団は政府の全額出資を受けており、令和7年3月末現在の資本金は 1,086億7,786万3,000円となっています。

 私学事業団は、社会の負託に応えて私立学校の果たす機能の充実を図ることを責務として、私立学校の活動に対する「助成業務」と、私立学校に働く教職員の福利厚生の向上のための「共済業務」を遂行しています。「助成業務」では、@補助事業、A貸付事業、B助成事業、C寄付金事業(受配者指定寄付金、若手・女性研究者奨励金、学術研究振興基金)、D修学支援・授業料等減免資金交付事業、E経営支援・情報提供事業により、私立学校教育を支えるために必要な支援を総合的かつ効率的に行っています。また、「共済業務」では、@短期給付(健康保険)事業、A年金等給付事業、B福祉事業(保健・医療・宿泊・貯金・貸付け等)を運営しています。現下の厳しい社会情勢のもとにあっても、効果的な補助金の配分、長期・低利融資の実施、寄付金募集活動の支援、経営支援・相談、授業料等減免による修学支援などの充実・強化に努めるとともに、私学共済の加入者・被扶養者・年金受給者の方々の福利厚生の向上に寄与して参ります。

 本事業団では、私学を取り巻く環境の変化が激しい時代であっても、助成業務と共済業務の着実な執行を通じて、私学の振興をはかり、私学関係者の皆様に安全と安心をもたらす使命を果たして参りたいと考えております。引き続き、日本私立学校振興・共済事業団の事業活動に対しまして、温かく力強いご理解とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。